いろいろなことに気付く人がいます。
このあいだ,街を歩いていたらこんなことがあった。
先日,新幹線に乗っていたら,こんなことに気付いた。
よく細かいことに気付くなぁと感心することもしばしばです。
同じ風景を見ていても,見えている人と見えていない人が,どうもいるようです。同じ街。同じ電車。同じ店。
同じものを見ているのですが,見えているものが違うのです。
 この違いはどうして生まれるのでしょうか。
昔,ノーベル賞を受賞した小柴さんが,テレビでこんなことをおっしゃっていました。「いつも考えていると,ある時ふっと思いつくんですよ」
 同じ風景を見ていて,見える人と見えない人の違いは,これではないかと思います。
見える人は,いつも何かを気にしているのです。別に大仰なテーマを持って生きている,なんてことではありません。おそらく本人も具体的に言葉にはできていないのだけれども,何か気にして見ているのです。
だから,あれ?とか,お!とか,いろいろなことが見えてくるのでしょう。
 同じ風景を見ていても,透明なOHPシートみたいなものが何枚も見えて,そのシートにいろいろなことが書き込まれているように感じるのではないでしょうか。
透明なシートがない人は,ただ風景を眺めているだけになってしまいます。見ているのだけれども,見えてないのです。
 じっと目をこらすことではないでしょう。
何か気にかけている。それだけで,見える風景が変わるように思います。