<全体概況>
 外食産業の2月度売上状況は、外食各社の積極的な販促キャンペーンや新商品投入などが引き続き功を奏し、全業態トータルで前年比101.5%と昨年の7月から8ヵ月連続で前年を上回った。しかし、業態別、地域別には斑模様で、一部では郊外型店舗の売上げ減少も見られる。全体の客単価は前年比98.0%と下回ったが、客数が前年比103.6%と好調に推移し、売上の伸びを牽引した。店舗数は前年比99.1%と、昨年の4月からほぼ同水準で推移している。

<業態別概況>
■ファーストフード業態
・ 客単価96.9%にもかかわらず106.2%という客数の大幅な伸びにより、売上は102.9%と前年を上回った。業種別では、麺類と和風が月替わりで牽引し、今月は麺類が店舗数前年比111.9%、売上も107.1%と大きく伸びた。持ち帰り米飯/回転寿司及び和風も、それぞれ103.3%、103.2%と伸びを示した。和風各社は今月も積極的な販促策を継続し、客単価が93.7%と前年割れする一方、客数は110.2%と大きく伸ばしたため、売上は103.2%と前年を上回った。また、洋風は客数が105%と伸びたが、客単価が96.5%と下がったため、売上は101.3%にとどまった。

■ファミリーレストラン業態
・ 客数、客単価ともそれぞれ100.2%、100.7%と前年を上回ったため、売上も100.9%と僅かだが前年を上回った。業種別で、前年を上回ったのは焼き肉の104.4%と洋風の101.9%で、和風、中華はそれぞれ99.1%、96.8%と前年を下回った。

■パブ・居酒屋業態
・ 客単価100.3%、客数98.1%で売上は98.4%と前年割れとなった。特にパブ・ビアホールは客数95.9%、客単価97.3%で、売上は前月の89.2%からは回復したものの93.2%と前年を下回った。一方、居酒屋は店舗数前年比が102.4%と伸び、客単価100.8%、客数98.6%により、売上も99.4%と僅かな前年割れにとどまった。

■ディナーレストラン業態
・客数は98.2%だが客単価102.3%と昨年10月から5ヶ月続けて回復中で、売上も100.5%と僅かだが前年を上回った。

■喫茶業態
・ 客単価100.3%、客数99.4%で、売上高も99.7%とほぼ前年並みとなった。
3月11日の震災以降は急激な落ち込みが全国的に予想されます。まもなくGWを迎えます、自粛ムードが一日も早く明けて飲食店舗に賑わいが再び早くやってくることを切に祈っております。 専務 小栗豊人