<全体概況>
  外食産業の3月度売上状況は、対前年比89.7%となり、9ヵ月ぶりに前年を大きく下回った。前年割れ数字としては、過去最大の大幅な落ち込みで、デフレを背景に94.5%という客単価減で売上前年比94.2%となった2009年11月以来の大幅減となった。
阪神大震災があった95年1月が前年比100.5%と前年割れとなっていないことからも、今回の震災による被害の大きさや広がりが甚大だったことが伺える。特に、店舗への直接的被害だけでなく、交通網マヒによる食材配送の停滞や計画停電、外国人従業員の国外退避などの影響による、営業日数・営業時間の大幅減が関東圏など広い地域でおこり、客数が前年比91%となったことが響いた。また、自粛ムードもパブレストラン/居酒屋やディナーレストランなどの業態で大きく影響し、それぞれ80.2%、80.5%と2割減となった。

<業態別概況>
■ファーストフード業態
・ 客数が91.7%と大幅に落ち込み、売上も91.7%と前年を下回った。業種別では、持ち帰り米飯/回転寿司が不調で売上81%となった一方、牛丼等の和風や麺類では、新商品効果もありそれぞれ102.3%、100.8%と前年を上回るなど堅調な需要の高さが伺えた。

■ファミリーレストラン業態
・ 客数が91.1%、客単価99.4%で、売上前年比90.6%と大幅な落ち込みとなった。ガソリン不足の影響もあり、郊外店を中心に売上が減少した。中華は94%と比較的好調だった。

■パブ・居酒屋業態
・ 計画停電や自粛ムードとともに、歓送迎会など大口予約がキャンセルとなったことが影響した模様で、客数81.8%となり、売上前年比80.2%と大幅減となった。特に、パブ・ビアホールでは、客単価前年比も大きく下がっており、客数前年比77.2%だけでなく、客単価も91.7%となったため、売上前年比が70.8%と下落した。

■ディナーレストラン業態
・ 客単価は98.6%だったが、客数が81.7%と大幅に低下したため、売上前年比80.5%となった。

■喫茶業態
・ 客単価98.9%だったが、比較的都心立地が多いため客数90.3%で売上高は89.3%にとどまった。

GWの浜松市内の飲食店はどこもかなりの盛況ぶりだったようです。今年は浜松祭りがなくなってどうなることかと思われましたがホット一息といったところでしょうか。
ただ例年これから夏まで消費が冷え込むので、どこまで踏ん張れるかといったところでしょう。 専務 小栗豊人