近所にあるホームセンターで、今の消費を知るために定点観測をしています。
 節電ということもあり、石油ストーブの品ぞろえは相当なものです。製造日を表すと思われる4ケタの数字の中には「2006」というのもありました。おそらく、売れなくてどこかの倉庫に埋もれていた商品が再び、店頭に並べてもらえたのでしょう。
 客を装って販売員さんに売れ行きをきくと、まずまずの手応えのようでした。そして、こう付け加えました。「灯油をストックしておくポリタンクも必要だと思うのですが………。石油ストーブを今まで使ったことがないからポリタンクの必要性まで気が回らないのでしょうね」。すでに売り場では赤いポリタンクがうずたかく積まれていますが、手にする人はまばらです。
 もう1つ、まばらな売り場がありました。立ち止まってはみるものの、すぐに売り場を通り過ぎるのです。それは、クリスマスの電飾売り場です。家の外に張り巡らせ赤、青、白などの小さな電灯が点滅する電飾です。
 数年前まではクリスマスの電飾を施した家庭の12月の消費電力は跳ね上がりました。それでもあの幻想的な世界を自分の家で演出できたり、ご近所から「きれいね」と言われる評判を期待して年々豪華な電飾にする家が徐々に増えていきました。
 最近ではLED(発光ダイオード)方式が主流になり、消費電力がそれほど負担増にならないはずですが、さすがに今年はそのご近所の目がより気になるらしく、売り上げが芳しくありません。電飾売り場のスペースも例年より、小さくなっているようです。
 あの電飾がまばたくと一年を振り返る人も多いはずです。今年は何を見て、一年を振り返るのでしょうか。
           (日経MJ 田中 陽)