中国の家電大手、ハイアール(海爾集団)グループの販売会社「ハイアールアクアセールス」(大阪市淀川区)の平成25年12月期決算で、最終損益が18億9300万円の赤字だったことが、22日分かった。外国為替市場での円安傾向が続き、輸入コストが膨らんだほか、国内メーカーとの販売競争を背景に利益が上がらなかった。日本家電市場の壁の厚さを示した形だ。
 22日の官報に掲載された同社の決算公告で明らかになった。前期(24年4~12月の9カ月決算)の最終損益は、1億6300万円の黒字だった。
 財務の健全性を示す目安の自己資本比率は、25年12月末で0・4%程度にまで低下した。同社は「(1月からの)今期はコスト削減を進め、業績は順調に推移しており、(借金などの負債が資産を上回る)債務超過の恐れはない」とコメントした。売上高は公表しなかった。物流体制などを見直して業績を改善する考えだ。
 同社は、パナソニック子会社の三洋電機の洗濯機部門を母体に24年1月に事業をスタート。ハイアールが製造した「AQUA(アクア)」ブランドの冷蔵庫や洗濯機を販売している。 三洋電機もパナソニックブランドに吸収されてしまったがシナジー効果が出ていないようだ。小栗豊人