管理人が常駐する有料駐車場ならともかく、一般の屋外駐車場で、所有者や設置者の責任を問うのは酷だというのが一般的な見解だ。不特定多数の人の出入りが予想されるし、駐車する側も、無人の屋外駐車場であることを承知の上で使用しているからだ。
 ただし、次のケースのように駐車場所有者に落ち度が認められる場合は別である。
1. 駐車場内の設置物や樹木の枝などが落下し、車を傷つけた場合=駐車場所有者などは、それを防ぐ対策を講じておかなければならない。
2. 駐車場が一般人の近道や抜け道として使われ、不特定多数の人々が日常的に通行している=駐車場所有者などは、フェンスなどをめぐらして駐車場としての体裁を整え、むやみに出入りできないようにする必要がある。
3. 駐車スペースが不当に狭く、接触事故がいつ起きても不思議でない=駐車場所有者などは、車の出し入れがスムースにできる最低限のスペース取りをすべき。
駐車場所有者などが改善策を怠たった結果、以上のような事情で車を傷つけられたケースでは、その損傷の限度内において、損害賠償する義務を負う可能性がある。
 しかし、特別の事情がない限りは、屋外駐車場内の事故について、責任を負わされることはまずない。あらかじめ駐車場に「駐車場内の事故、または車の損害については、当店は責任を負いません」という看板を出しておくのも、クレームを防ぐための方法だ。看板を設置すれば、どんな責任も逃れるというわけではないが、苦情が減少することは確かだ。どうしてもお客からの請求に応じざるを得ずに賠償した際には、「この車の損傷について、これ以上、店には一切クレームを付けない」という一筆をもらっておくことが大切だ。
と、ここまでは原理原則。店に責任がないとはいえ、大切なお客の車が傷つけられることは、店にとっても痛手であることに違いない。お客の見送りの際に、駐車場を一回りするなど、できる範囲での監視はやっておくべきだろう。