キッチンで使うスポンジや布巾。ここが感染源となる食中毒があります。雑巾の臭いの元で、消毒剤に強く、熱にも強い、キッチンの食中毒テロリストことセレウス菌による食中毒です。セレウス菌食中毒の予防についてもご紹介します。

 熱湯消毒では不十分? キッチンに潜む罠
キッチンで使うものは清潔にしたいもの。特に何回も再利用する布巾の場合、菌で汚染されると食器に付着して、感染の原因となります。一般家庭で消毒する方法としては思いつくのは
乾燥させる
加熱する
消毒剤を使う
日光にあてる
 日光にしっかりとあてるのは最近の住宅事情では難しいかもしれませんね。さらに、もし乾燥にも熱にも、消毒剤にも強い菌がいたらどうすればよいのでしょうか? 一般的に行われている上記の方法では、家庭での消毒は困難ですね。

 セレウス菌は納豆菌の仲間
納豆菌の仲間は不死身とはいいませんが、消毒に耐えるんです!
乾燥に強く、熱に強く、消毒剤に強い身近な菌は、納豆菌です。納豆菌の仲間は、和名では一般に枯草菌と呼ばれています。この菌の仲間のほとんどは無害ですが、例外があります。それがセレウス菌です。
生乳の品質管理に問題があり、事実上倒産してしまった雪印乳業の牛乳を汚染していたのも、この菌です。雪印の牛乳は、セレウス菌に加えて、黄色ブドウ球菌の毒素にも汚染されていました。
なお納豆菌、セレウス菌の仲間には、さらに恐ろしい炭疽菌もいます。どれくらい強力な菌かが分かるはずです。セレウス菌の食中毒は黄色ブドウ球による食中毒と似ています。
 食後、30分から数時間後の嘔吐  その後の下痢  食事は加熱調理してある事が多い