<全体概況>
3月度売上状況は、全店ベースによる全業態トータルで前年同月比98.6%と前月より改善したものの引き続き前年割れとなった。昨年に比べ土曜日が一日少ないことやWBC開催の影響もあり、客数、客単価ともそれぞれ99.2%、99.4%と前年割れとなった。しかし、WBC開催終了後は連覇という好結果により消費者心理が向上し、優勝記念キャンペーン等で客数が持ち直してきた。
業態別では、ファーストフード業態が不況下でも客数だけでなく客単価も伸ばし、売上は前年同月比104.9%と、全業態を牽引している。また、ファーストフード業態の和風チェーンや麺類チェーンは積極出店が定着してきた。
<業態別概況>
■ファーストフード業態
・売上は104.9%と引き続き堅調に推移している。洋風チェーンは店舗数が98.7%と下回るが、積極的な販促等により、客数、客単価とも前年を上回り、売上は107.4%と大幅な伸びを示した。麺類及び和風チェーンは店舗数の大幅な伸びを反映し、売上はそれぞれ110.2%、103.4%と好調に推移した。一方、この業態の中では出遅れている持ち帰り米飯/回転寿司チェーンは、「桜の開花時期の遅れが影響し、特に3月後半が厳しかった」というコメントがあった。
■ファミリーレストラン業態
・売上は92.7%と前月よりさらに悪化した。中華チェーンは店舗数が91.7%と大きく割れたが、売上は97.3%とこの業態の中では比較的好調に推移している。
■パブ・居酒屋業態
・売上、客数とも93.8%と前年割れとなっている。あるパブレストラン・ビアホールチェーンの会員社からは「予約宴会比率の高い業態でのマイナスが著しい」というコメントもあった。客数が伸び悩んでいるため居酒屋チェーンの売上は前年同月比94.8%と不振にある。
■ディナーレストラン業態
・売上は89.9%と大きく下がっており、前月に引き続き、客数・客単価ともそれぞれ93.4%、96.2%と大幅に下がっている。
■喫茶業態
・売上は95.5%と前月に引き続き下回っている。これまで客単価は、105.0%超と好調だったが、101.9%に留まった。