不況による消費低迷で、“ファーストフード店のコーヒー”が人気を集めている。各店が豆にこだわり、さらに従来の“買いやすい価格”をそのままにすることで注目を集めた。
“安うまコーヒー”の先駆者と言えるのがマクドナルドの「プレミアムローストコーヒー」(120円/Sサイズ)だ。2008年2月より全国で販売を開始した同品は豆の品質にこだわり、アラビカ豆100%に統一。フードと合う、バランスのとれた飲みやすさが多くの人に受け、発売後1か月で約3000万杯が売れる人気となった。
 「うまやすい」をコンセプトにし、消費者が買いやすいようコーヒーの価格の値下げに踏み切ったのはロッテリア。4/28から210~240円で販売していた「ホットコーヒー(レギュラー/深煎り)」、「アイスコーヒー」など4品を150円で販売。さらに、注文を受けてから豆を挽くなど、こだわり感のある本格的なコーヒーを目指す。
 おかわり自由で人気を集めるのがミスタードーナツの「ミスドプレミアム ブレンドコーヒー」(標準価格262円/おかわり自由)。豆にこだわり、キリマンジャロやグアテマラ、ブラジルの最高級豆を深煎りし、独自のブレンドをしたコーヒーは、深い味わいと後味のよさ、香ばしい香りが特徴だ。また、5/20(水)からは夏に向けすっきりとした後味を生かした「プレミアムアイスコーヒー」(標準価格262円)を発売、8/31(月)まで150円で飲むことができる夏季限定キャンペーンを行う。
 また一方で、「エコ」を打ち出すのがモスバーガー。全国展開のファーストフード店で初めて、自然環境にも配慮した「W(ダブル)認証」のコーヒー豆を「ブレンドコーヒー」、「アイスコーヒー」など計4品に使用。コーヒーの農園での農薬の使用を避けたり、熱帯雨林を維持するために精製時に出た水をきれいにして川に戻すなど、厳選された自然に優しいコーヒー豆を、ホット用とアイス用それぞれ独自の割合で配合。すっきりとした飲み口のコーヒーだ。5/15以降順次導入されるという。
 「不景気の影響で、コストが安く質がいいファーストフードのコーヒーが見直されていますね。また、エチオピアのコーヒー豆の農薬問題から、“環境に優しい”というのも重要なキーワードだと思います」と話すのは金沢大学コーヒー学研究会の広瀬教授。“安くてうまい”となれば、鬼に金棒のファーストフードコーヒー。味の違いを楽しんで、自分だけの1杯を見つけてみては。