主要外食各社の上半期決算が出そろった。多くの業者が苦戦するなかで、堅調ぶりが目立つのが分野特化型のディスカウンター(安売り店)ともいえる企業群だ。昨秋以来の景気後退が追い風となったほか、積極的な出店も功を奏し、着実に収益を積み重ねている。ただ、足元の既存店売上高を見ると、今年前半のような勢いはなく、変調の兆しもうかがえる。「勝ち組」は下半期の壁を乗り越えられるのか。

 2009年3~8月期・4~9月期決算を見ると、収益の伸びが目立つのはラーメン、うどん、回転ずしなど、ほとんどが専門分野に特化した外食産業だ。「丸亀製麺」を運営するトリドールが前年同期比65%の増収だったほか、回転ずしのカッパ・クリエイトは19%、ラーメン店のハイデイ日高は15%と、それぞれ売上高を増やした。