<全体概況>
11月度売上状況は、全業態トータルで前年同月比 94.2 %と前月の100.4 %から、一転前年を下回った。客数は 99.8 %とほぼ昨年並みを維持したものの、客単価が 94.5 %と前年を下回り、そのため売上が 94.2 %と前年を大きく下回った。今年の11月は昨年に比べ土曜日の日数が1日少なく、低気圧が次々に通過したことなどにより全国的に曇りや雨の日が多く、日照時間が少なかった。一方、経済のデフレ局面が外食業界にも急速に波及し、全メニュー均一料金や定額料金の食べ放題など、低価格・日常食業態を中心に低価格路線の販促策が強化され、ファーストフード業態を中心に好調な客数を維持する一方、客単価の減少傾向も顕著となった。 店舗数の前年同月比は99.5 %とほぼ前年並みを維持した。

<業態別概況>
■ファーストフード業態
売上は前年同月比 97.3 %と前年を下回った。客単価は 94.3 %と前年を下回ったものの、客数は 103.2 %と前年を上回った。客単価の低下によりファーストフードの主力市場である日常ランチ等のデフレ化傾向が顕著に見て取れる。業種別では麺類チェーンが客数の2桁増加により、売上は 108.4 %と引き続き好調に推移した。和風チェーンが客数は前年を上回ったものの、客単価が下回ったため、売上はほぼ前年並みに留まった。

■ファミリーレストラン業態
売上は前年同月比 91.7 %と前年を下回った。客数、客単価ともそれぞれ 95.3 %、 96.3 %と前年を下回った。一方、中華チェーンは引き続き好調で、客数 102.4 %、客単価 98.5 %で、売上は 100.9 %と前年を上回って推移した。

■パブ・居酒屋業態
客数は前年同月比 91.7 %、客単価は 97.4 %といずれも前年を下回り、売上は 89.3 %と前年を下回った。パブ・ビアホールチェーンは客単価が前年を大きく下回ったのに対し、居酒屋チェーンは逆に、客数が前年を大きく下回った。

■ディナーレストラン業態
客数は前年同月比 90.2 %、客単価は 98.8 %といずれも前年を下回り、売上は 89.1 %と前年を下回った。

■喫茶業態
客単価は前年同月比 99.3% とほぼ前年並みだったものの、客数が 94.5 %と前年を下回り、売上は 93.8 %と前年を下回って推移した。