大手牛丼チェーン3社の5月の販売実績が10日、出そろった。それによると、「すき家」と「松屋」の既存店売上高がそれぞれ前年実績を上回る一方、「吉野家」は前年割れと“明暗”が分かれた。牛丼並盛価格380円での提供を続ける吉野家は、すき家より100円割高な料金が、顧客の流失を招き、反転の機会を見いだせずにいる。
 「すき家」を運営するゼンショーが10日発表した既存店売上高は前年同月比17・3%増と4カ月連続でプラスとなった。客数が27.1%増と絶好調だったため。「並盛280円の業界最安値が消費者に浸透したほか、チーズやキムチなどのトッピングで味が変えられるため、食い飽きを起こさず、来店頻度を増やせている」(広報)と、好調の要因を分析している。
 牛めし並を320円で提供する松屋フーズ傘下の「松屋」も好調だ。牛めしの堅調に加え、定食メニューの品ぞろえ強化で、5月の既存店客数が13.8%増となり、売上高は2.9%増を確保した。
 一方、「吉野家」は、大手牛丼チェーンで唯一、客数と売り上げの減少を強いられている。5月の客数は13.5%減、売上高も13.9%減、ともに15カ月連続で前年実績を下回った。
 4月に牛丼並盛を270円に値下げするキャンペーンを実施したことで反動減を招き、売上高の減少率は4月の6.9%減から倍近くに拡大した。大手牛丼チェーンでは、松屋とすき家が、6月1日から、牛丼並盛を250円に値下げする期間限定キャンペーンを実施したのに対し、吉野家は見送ったこともあり、6月も苦戦が予想されそうだ。
吉野家の安部社長は絶対に380円から価格を下げないとのこと、浜松の住吉店も十割そばを絡めて店舗の模様替えをしたようですが・・・個人的には???かなり暗中模索状態の気がしてなりません。確かに商品力は抜きん出ているとは思いますが、やはりこの時代価格のインパクトに消費者は流されていくのでしょうか? 専務 小栗豊人