ビール大手5社が10日発表した8月のビール類(発泡酒、第3のビール含む)の課税出荷数量は前年同月比0.3%減の4260万ケース(1ケース=大瓶20本換算)となった。猛暑にもかかわらず、3カ月ぶりに前年を下回り、8月の過去最低を記録した。
 ビール類の酒類別では、デフレによる不景気などを背景に、低価格の第3のビールが同8.0%増の1308万ケースと30カ月連続プラス。ビール類全体に占める構成比率では30.7%と、8月では初の3割超えのシェアとなった。
 全体の5割を占めるビールも同0.1%増の2270万ケースで14カ月ぶりのプラスとし、8月では5年ぶりの前年超えだった。特に外食向けの業務用ビールは同2.1%増となった。
 ただ、発泡酒は同13.9%減の680万ケースで17カ月連続マイナスだった。
 メーカー別では、8月の販売数量でサントリー酒類が前年同月比3%増、サッポロビールも同6%増とそれぞれプラス。トップシェア争いを繰り広げるキリンビールとアサヒビール(出荷ベース)は前年同月を下回った。