あと2、3週間もすればコンビニエンスストアのレジ近くに並ぶ商品があります。それは「おでん」です。おでんは俳句の季語では冬なのですが、コンビニのおでん商戦は盛夏から始まります。真夏に湯気の立つおでんを食べる人がいるのでしょうか。狭い売り場に売れない商品を並べないのがコンビニの鉄則ですから、この時期のおでんは売れ筋商品なのです。
 では、どんな時にコンビニのおでんを食べるのでしょうか。その答えは日中の温度と夜の温度の気温差です。
 立秋(今年は8月7日)を過ぎる頃になると、日中は猛烈な暑さが続いても夜になると熱帯夜にならず、涼しい日もあります。この温度差を消費者が肌で感じ出すと「温かいものを食べたくなる」のだそうです。
 この時にコンビニの店頭にちゃんとおでんが用意されていれば売り上げ増が期待できます。真夏のおでん商戦。メルマガの読者の皆さんもいつの間にかおでんをほお張っている日がもう間もなくやってくるはずです。
       (日経MJ 田中 陽)