業務用食材の値上げが相次いでいる。味の素は7月3日出荷分から、業務用マヨネーズおよびマヨネーズタイプ製品すべての出荷価格を、17年ぶりに値上げする。値上げ幅は6~10%程度になる見通し。
食用油の大幅な価格高騰を受けての措置で、業務用と同時に家庭用のマヨネーズ、マヨネーズタイプ製品も値上げする。
ケンコーマヨネーズも7月をめどに業務用マヨネーズを10%前後値上げする。業務用マヨネーズについては、すでにキユーピーが17年ぶりに価格改定を行い、6月1日出荷分から約10%の値上げを実施している。
 業務用コーヒーも値上げされる。UCC上島珈琲(本社神戸市、上島達司社長)は7月1日から業務用を含むレギュラーコーヒー製品の納入価格を値上げする。値上げ幅は製品によって異なるが、10%前後になる見込み。数年来のコーヒー生豆国際相場の高止まりに加え、今年度、世界最大の生産国であるブラジルが裏作年度にあたり、大幅な減産見込みを発表した。さらに原油価格高騰、円安による包装資材の値上がりや輸送費引き上げ等のコストアップもあり、レギュラーコーヒーの製品原価の上昇傾向が続くことを受けて今回の値上げとなった。同社は昨年5月にも家庭用レギュラーコーヒー製品のメーカー出荷価格を改定したが、コストアップを吸収しきれず、今回の再値上げとなった。
 7月1日から値上げするのは、業務用、家庭用、直営店用を問わず、全チャネルのレギュラーコーヒー価格。業務用コーヒーの納入価格を10%前後値上げするほか、全国の直営挽き売りコーヒー店のレギュラーコーヒー主要アイテムの販売価格は100gあたり平均30円値上げ。直営コーヒーショップの主要メニューについても約30円値上げする。
今後も食用油や原油などの大幅な値下がりは見込み薄で、様々な業務用食材の値上げに波及しそうだ。