<全体概況>
3月の外食市場動向は、初旬は気温が低く客数が伸びず苦戦するが、中旬以降は気温の高い日も増え来客数が伸びたことと、客単価の上昇により前年同月を上回る水準まで売上が伸びた。新規店も含めた全店ベースによる全業態トータルの3月度売上状況は、前年同月比103.1%と前年を3.1%上回った。既存店売上も100.8%と前年を0.8%上回り、前月に引き続きプラスに推移している。今年の3月は昨年に比べ雨天日数が多かったが、休日が1日多く客数が増加し、全店ベースの売上は全業態で前年を上回った。

<業態別概況>
■ファーストフードの業態は、売上は全店ベースで104.0%、既存店ベースでも102.1%と前年を上回った。既存店ベースの客単価101.2%、客数 100.9%と前年を上回った。業種別では特に麺類が、店舗数と客数の増加により売上114.0%と前年を大きく上回った。また、洋風、持ち帰り米飯/回転寿司は客数の増加により前年の売上を上回り好調に推移した。
■ファミリーレストランの業態では、全店ベース売上は102.1%と3ヵ月ぶりに前年を上回った。既存店でも100.2%と前年を上回り、昨年9月以来 6ヵ月ぶりにプラスとなった。業態別では洋風、和風、焼き肉の全店売上は前年を上回り好調。既存店ベースで中華が苦戦しているものの、全店ベースでは前年並みと、回復の兆しがみられる。
■パブ・居酒屋の業態は、全店ベース売上は100.8%と前年を上回った。客単価は102.1%と前年を上回り、売上増加につながった。客数は98.7%と前年を下回ったが、前月よりも0.4ポイント改善している。
■ディナーレストランの業態は、全店ベースの売上は104.3%と前月に続き客数、客単価がアップし前年同月を上回った。既存店でも客単価の伸び幅は減少したものの、客数が99.6%と前月同様ほぼ前年並みに推移したため、売上は101.1%と前年を上回った。
■喫茶の業態は、売上は全店ベースで前年同月比105.7%、既存店は101.9%と前年を上回った。全店、既存店ともに客単価が上昇したことと店舗数の増加が売上増につながった。