イタリアではまもなく、短時間で安くピザを作れる「自動製造販売機」が登場する予定。ピザを手作りしているシェフらの間では波紋が広がっている。
 鮮やかな赤い機体のピザ製造自動販売機「レッツピザ」は、赤外線技術とボローニャ大学で開発された技術を使ったもので、粉と水を練り生地にしてトマトソースを塗り、トッピングを選んで焼き上げるという工程を3分以下で仕上げる。
 開発者のクラウディオ・トルゲール氏(56)は、同国の2地域で行った試作段階では人気が証明されたとしている。ただ食通の間では、ピザの伝統的な製法を侮辱するものとして不評だという。
 トルゲール氏は「これは単なる自動販売機ではなく、小さなピザ屋なのだ」とコメント。販売機には窓もついており、ピザ作りの過程を見ることも出来るという。
 現時点でのトッピングはチーズとトマト、ベーコン、ハムのほか野菜4種類となっており、平均的な値段は4ユーロ(約535円)。
 トルゲール氏は、「レッツピザ」は景気後退のこの時期に、少しでも安いものを求める欧州人らの「財布に優しい」ヒット商品になるものと期待を寄せている。