「年越しそば」で1年を締めたら、1年の始まりには“年明けうどん”を――。香川県のさぬきうどん振興協議会が提案する取り組みが、各社に広がり始めている。日清食品は早くも発売を開始しているほか、セブン-イレブン・ジャパン、ダイエーなども2010年1月1日より店頭に並べる。「純白で清楚なうどんを年の初めに食べることにより、その年の人々の幸せを願う」という“年明けうどん”が全国でさらに普及するか、注目が集まる。
 “年明けうどん”の取り組みは今年で2年目。うどんの普及と活性化を願い2008年に企画され、今年の7月には商標登録された。古来より長寿を祈る縁起物として食べられていたうどんに、紅色かまぼこや梅干しなど新春を祝う紅色の具材を加えたメニューで、元日から15日までの間に食す。
 日清食品の『日清のどん兵衛 年明けうどん』(税別170円)には大粒の梅干しと太麺で紅白を、とろろ昆布と寿かまぼこで正月のめでたさを演出。また、フタの裏には“開運おみくじ”を付けた。今月31日まで予約も受け付けるセブン-イレブン・ジャパンの『年明けうどん』(温・冷 税込各390円・590円)には海老天、赤かまぼこが入っているほか、電子レンジ加熱で食べられる『カップ年明けうどん』(398円)も用意した。同社は2009年1月に『カップ年明けうどん』を関西・中国地区で地域限定発売しており、好評だったことから全国での展開を決定。生めんには国産の小麦粉を使用し、見た目のみならず味わいにも気をくばったという。
 また、元日より営業を行うダイエーが取り扱うのは『年明けうどん(カニカマ天)』(税込228円)、『年明けうどん(海老天・カニカマ天)』(同358円)の2種類。同社はそのほかにもうどん玉や明太子、梅干、かまぼこ、キムチなどのトッピング用食材を約40品目用意し、同活動の普及を行う。また、讃岐うどんチェーンのはなまるうどんも、有頭海老の天ぷらを2本使用した商品(小399円・中504円・大609円すべて税込)を展開する。
 さぬきうどん振興協議会は今後、イベントの実施や関連商品の発売などさまざまな活動を展開し、「地元香川のさぬきうどんのみならず、全国の名産うどん活性化に大いに貢献したいと考えている」としている。