牛丼チェーン「松屋」を展開する松屋フーズの6月の既存店売上高(速報)は前年同月比2.1%増と3カ月連続で前年実績を上回った。6月1~8日まで牛めし(並)を70円引きの250円で販売する値引きキャンペーンで客数が大幅に伸びたのが貢献した。牛丼値下げ戦争による消耗戦が続く中、値下げで先行し客数を大幅に増やす松屋が“快走”を続けている。
 客単価は14.7%減と落ち込んだものの、客数が19.7%増と、3カ月連続で2けたの伸びとなったことで補った。松屋は今月1~8日に牛めし(並)を250円に値下げするキャンペーンを再び展開し、好調な客足を一段と増やす考え。
 「すき家」を運営するゼンショーも同じ期間に、牛丼並み盛の価格を通常より30円引きの250円で販売することを決め、全国の店舗の約1割で実施している。一方、値下げ競争に参戦していない「吉野家」は顧客の流失を招き、5月までに売上高が15カ月連続でマイナスとなった。