工事量の減少やダンピングの横行など厳しい経営環境を背景に、中小建設業
で自殺者が増えている。全国中小建設業協会(全中建)によると、2007年度に
2人だった全中建災害共済制度加入者の自殺が、08年度は8人に増えた。全中建
災害共済には現在、会員企業の経営者や従業員など4380人が加入。自殺者の平
均年齢は働き盛りの55歳だった。原因では、①会社の経営状態が悪く、先細り
で、将来的にも見込みがないため、家族に保険金でも残せるように自殺した②
公共事業の減少に伴い、例外なくダンピング競争に巻き込まれ、経営が行き詰
まり自殺した―ケースがあった。全中建では、関係機関に実態を説明し、地域
建設業の再生の必要を訴えていく方針だ。